マンガ「踏んだり、蹴ったり、愛したり」12話のネタバレ感想です。
佳帆は泰が自分にしか分からない距離感で避けていると感じるますが、会うと普通に話すため、何を考えているの分からず悩んでしまう。そしてまた泰のいる整体に行く日がやってきて・・・。
踏んだり、蹴ったり、愛したり【12話】ネタバレあらすじ
加瀬は仕事の接待で訪れたバーで、偶然佳帆の姿を見つけました。
接待が終わったあと一度は店を後にしますが、気になって再びバーへ戻ります。
その日は泰がバイトが休んで人が足りないため、バーの手伝いをしていました。
佳帆と泰が話している様子を見て、加瀬は「仲がいいんですね」と少し戸惑いをにじませながら声をかけます。
そんな時、佳帆のスマホが鳴り、彼女は一時的に店外へ。
店内に残った泰と加瀬のふたりきりの空気が少し張り詰める中、泰は加瀬に対して「そんなに好きなの?あいつのこと」と、率直に問いかけます。
加瀬は「久栖さんとはどういうご関係ですか」と静かに返し、泰が答えようとしたところで、洋介が現れて「バイト上がっていいよ」と泰に声をかけました。
その直後、佳帆も戻ってきて――。
踏んだり、蹴ったり、愛したり【12話】感想
今回のエピソードは、静かに、でも確実に心を揺さぶられるような展開でした。
加瀬が仕事の接待で訪れたバーで、偶然佳帆の姿を見つける――その一瞬、彼の胸の奥で感情がざわついたことは、描写がなくても痛いほど伝わってきます。
一度は店を後にしたのに、また戻ってきてしまうなんて、もうそれだけで彼の想いがどれほど強いのかが分かって、苦しくなりました。
きっと、理屈じゃないんですよね。
頭ではわかっていても、心が彼女に向かってしまう。
そして再び店内に入った時、そこにいるのは泰と佳帆。
彼女を好きだからこそ、近づきすぎるふたりの距離に不安になる。
でもそれを直接ぶつけることができない、静かな嫉妬と焦りが、ものすごくリアルでした。
そして、佳帆がスマホで外へ出たあとの、泰と加瀬のふたりきりの時間。
この場面はまさに緊張感がピークで、ふたりの男の視線のぶつかり合いが、言葉以上に心をえぐってくるようでした。
泰が加瀬に「そんなに好きなの?あいつのこと」って、真正面から聞くんです。
きっと泰自身も、佳帆への気持ちに確信があるからこそ、あえてぶつけた問いなんですよね。
加瀬もまた、「久栖さんとはどういうご関係ですか」と、静かに、でも強く問い返す。
この静かさが逆に怖くて、彼の心の奥の本気が感じられました。
彼女を本気で想っているからこそ、ぶつけた質問。
そこにあるのは、男同士のプライドとかライバル意識ではなく、本気で「彼女のそばにいたい」と願う、まっすぐな想いだったと思います。
そして佳帆が戻ってきて、再び元の“曖昧な空気”へと戻っていく・・・。
言葉にできない感情が交錯したまま、何もなかったように時間だけが進んでいくその感じが、ものすごく切なくて、苦しくて、でも目が離せませんでした。
恋愛って、言葉にできない気持ちがこんなにも多くて、そして誰かを好きになるって、こんなにも苦しいのかと、改めて思い知らされる回です。
次回、あの時交わされなかった言葉が、どんな形でまた二人の間に浮かび上がってくるのか。
佳帆がその視線の交錯に気づいた時、何を感じるのか。
一秒も見逃したくない、そんな展開になりそうです。
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