マンガ「どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます」5話のネタバレ感想です。
リュシリュールに捕らわれてから1ヶ月。
アニエスは外に出ることも許されず、彼に毎晩抱かれていました。外の世界の様子は一切わからず、不安だけが募る日々。そんなある日、動きが・・・。

リュシリュールのことはなにも分からないまま・・・
どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます【5話】ネタバレあらすじ
リーリエとの一件で食欲をなくしたアニエスを、調子が悪いのかと心配するリュシリュール。
無理矢理ベッドに連れて行きますが、涙を流して拒む彼女に、憎まれ口を叩きつつも優しく涙を拭い、添い寝するリュシリュールの冷たさの中に見えるわずかな優しさにアニエスは心を揺さぶられます。
しかし、期待した愛情は叶わず、リュシリュールはリーリエを選び、アニエスはこれ以上傷つきたくない・・・と思う反面彼の腕の中を心地よいと思ってしまうのでした。
後日、リーリエが再び部屋を訪れてきます。
使用人を買収してまでアニエスを害そうとしたリーリエに怒るアニエスでしたが、護衛に後ろから捕まってしまい、身動きが取れなくなってしまうのです。
感情が高まったアニエスの魔力が暴走。
駆けつけたリュシリュールは破壊された部屋と倒れたリーリエを見つけ、リーリエに寄り添う姿を見て、アニエスは絶望をしてしまいます。
アニエスは泣きながら窓から飛び降り、リュシリュールもアニエスを追いかけて・・・。
どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます【5話】感想
アニエスの心の限界が、静かに確実に近づいているのを感じて胸が苦しくなりましたね。
リーリエとの一件で食欲すら失ってしまった彼女に、リュシリュールが見せたのは、不器用ながらも優しさのこもった態度でした。
強引にベッドへ連れて行こうとする一方で、涙を流す彼女にそっと添い寝する――そのギャップがあまりにも切なく、読んでいて複雑な気持ちになります。
アニエスは彼の冷たさの中にあるわずかな温もりに惹かれながらも、それが決して自分のものにならないと知っている。
だからこそ、彼の腕の中が心地よくて苦しい。期待すれば、また傷つく。
その繰り返しがあまりに哀しくて、彼女の葛藤がひしひしと伝わってきました。
その揺れ動く心情が痛いほどリアルで、読者の心にも深く刺さります。
そんな中、再び現れるリーリエ。
使用人を買収してまでアニエスに危害を加えようとする執念深さには、背筋が寒くなるような恐ろしさすら感じました。
そこにアニエスがどう向き合うのか――彼女の強さと揺らぎが、ここでも丁寧に描かれていました。
やがて感情が頂点に達し、アニエスの中で抑えていた何かが大きく揺らぎます。
その結果、物語は思いがけない方向へ。
読んでいて胸が締めつけられるような場面の連続。
けれどその中に、一筋の希望や、気持ちの温度が確かに描かれていて、心に残る余韻がありました。
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