マンガ「ある日、お姫さまになってしまった件について」第50話のネタバレ感想です。
記憶を失ってしまったクロードを心配したフィリックスが側にいるよう進言しますが、それをイライラした様子で「出ていけ」の一言で一蹴します。
そのまま寝室のベッドに足を向けたクロードは、自分の目を疑います。
そこには幼い頃アタナシアがクロードにと贈った絵が並んでいて…。
しかも手垢がつかないように色あせないようにと保護魔法までかけられていました。
ある日、お姫さまになってしまった件について【第50話】ネタバレあらすじ
クロードは眠れない日々が続いていました。
そんなクロードに幻影のダイアナが話しかけます。

クロードは大丈夫かにゃ?
私を愛してくれたように…
それは生前のダイアナの願いであり、言葉。
「私を愛してくれたようにどうか私が残していくこの子も大切にしてください」
しかしそんなダイアナの願いをクロードは一蹴します。
胸の内を渦巻くのは強い怒りの感情でした。
死んでほしくなくてみっともなくすがったのに、振り切って一人勝手に死んでしまったダイアナ。
代わりに生き残ったアタナシアを娘として愛するなど、クロードには到底できません。
ーそんなにその子供が心配ならお前が亡霊にでもなって帰ってくればいい話だ。
幻影のダイアナは悲し気に微笑みます。そして…。
ある日、お姫さまになってしまった件について【第50話】感想
今回はクロードの心情がよくわかる回でしたね。
自分の娘、しかも愛した人にそっくりな娘をなぜ大事にしないの!と思っていましたが、ダイアナへの愛情が深く、そんなダイアナを奪った皇族の血や失うきっかけに結果としてなってしまった娘への複雑な感情で受け入れられなくなってしまったのでしょう。
というか、受け入れたくないというほうが正しいのかもしれませんね。

クロードは本来、愛情深い人なのかもしれないね。
まだ大事な人
クロードの”亡霊にでも…”のセリフはたぶん本心なのでしょうね。
そして自分の側にいてほしいという胸の内が透けてみえる独白でした。
ダイアナの幻影が消えてなくなったあとの表情は、今までの傲岸不遜な態度ではなく拠り所を失った子どのような顔でした。

もともと魔力持ちで若く見えるクロードだけど、若いというより幼く見えたにゃ。
それだけまだダイアナの存在はクロードの中で大きく、どんな形でもいいから会いたいと願ってやまない存在なのでしょう。
そこで普通の人なら嘆いて、悲しんで…なのでしょうが、クロードはこんなみっともない感情=無駄な感情に振り回されたくないと思ってしまったようです。
痛い・苦しいはだれもが味わいたくない感情ですが、それすらもダイアナを思い出すよすがだと思って、大事にできたらよかったのに…。クロードはそれができなかったのでしょうね。
そしてもう二度と味わいたくないと思ったはずです。
だからこそアタナシアを娘として受け入れたくないと思ったのかなと思いました。
娘として愛して、また失ったら…クロードは今度こそ壊れてしまうかもしれませんね。

アタナシアを遠ざけたのはダイアナの命を奪ったというより、無意識の防衛本能だったのかな?
だからこそあんなにも過保護になったのかなと思ったり…。
そう思うと記憶を失った今のクロードは見ていられないですね。
やはりというか自分の誕生日の宴にもアタナシアを招待していませんし。
それどころかゲッソリ…。ダイアナの幻影を見るから眠りたくないのでしょうか…。
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