マンガ「結界師の一輪華」28話のネタバレ感想です。
新聞部がSNSに投稿したことで、葉月と華が仲良く登校したことが全校中に知られます。葉月が一ノ宮で一緒に暮らしていることがバレるのも時間の問題だと感じる華ですが・・・。

葉月と華の関係が元に戻ってよかった~
結界師の一輪華【28話】ネタバレあらすじ
華は望と葉月から勉強を教わることになりますが、術者の基本的な知識すら欠けており、五家の構成すら知らない状況に、二人から驚かれます。
これに対し、華は自分が朔と契約結婚をしていることを打ち明けました。
一方、柳は毎日一ノ宮家を訪れていながらも、華や葉月と距離をとり続けていました。
それは、妹たちのことを何より大事にしているからこそ。
両親から妹たちを守ることができなかった柳は、2人に関わらないことが唯一自分にできることだと思っているのです。
また、柳は華の能力の高さにも気づいていましたが、朔にはあえて報告していませんでした。
妹の安全を最優先にしていたためです。
華が葉月の件について朔にお礼を伝えると、朔はその「褒美」として突然華に迫り、そのまま華は押し倒されて・・・。
結界師の一輪華【28話】感想
第28話は、静かだけれど心がじんわりと揺さぶられる回でした。
まず、華が望と葉月に勉強を教わる場面です。
華が術者としての基本知識すら知らないことに驚く2人の様子は当たり前の反応ですが、それ以上に、華自身がそのことをちゃんと受け止めているのが印象的でした。
朔と本物の夫婦ではないことを偽ることなく正直に話す華。
「契約結婚だから」というその一言に、彼女の誠実さと、居場所を守ろうとする意志がにじんでいて、すごく切なく、でも凛としていて、静かな感動がありました。
そして何より、今回いちばん胸に残ったのは柳の心情です。
毎日一ノ宮家に来ているのに、華や葉月に一切顔を見せない。
それは冷たい態度なんかじゃなくて、「妹たちを守れなかった自分に、何も言う資格はない」という強い思いからなんですよね。
柳なりに悔いて、苦しんで、それでも妹たちの幸せを遠くから願っている・・・。
その姿勢に、彼の深い愛情と不器用な優しさを感じて、涙が出そうになりました。
それに、華の力に気づいていたのに、朔に報告しなかったというところ。
普通なら報告するのが当然の立場なのに、柳は主君よりも妹の方が大事だからという思いがあったからあえて報告をしませんでした。
柳という人は本当に、行動のすべてに『家族を守りたい』という一貫した信念があるんだなと感じます。
物語のラストでは、華が朔にお礼を伝えるシーンでは、言葉だけじゃ足りないような気持ちが、静かに、でも確かに届いた瞬間でした。
この28話は、それぞれのキャラクターの心の奥がほんの少しだけ見える回だったと思います。
次回、華と朔の関係がどう変化していくのかも気になりますが、まずは今回の静かな優しさに、じっくりと浸っていたいです。
そんな余韻の残るお話でした。
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