マンガ「踏んだり、蹴ったり、愛したり」13話のネタバレ感想です。
加瀬は仕事の接待でバーに行くと、佳帆の姿が。佳帆の行きつけのバーだったのです。そこには泰もいて、佳帆と泰のやり取りの様子を見て加瀬は・・・。
踏んだり、蹴ったり、愛したり【13話】ネタバレあらすじ
洋介から泰が風邪をひいたと聞いた佳帆は、洋介とともに泰の家を訪れ、看病することにしました。
しかし、泰は「帰れよ」とそっけなく言い放ちますが、佳帆は「寝てなさい」と気にせず世話を続けます。
「病人相手だからって油断してるだろ」という泰に、佳帆は「何怒ってんの?」と戸惑いながら返しますが・・・。
泰は「加瀬のところに行けよ」と突き放すように言い、佳帆は混乱します。
泰が眠ったあと、佳帆はなぜ加瀬の話が出たのかを考え、そこで「自分は泰と一緒にいたいんだ」とようやく自分の本心に気づきました。
しばらくして帰ろうとしたその瞬間、泰が目を覚まし、佳帆の手をつかんで「行くな」と引き留めてきて・・・。
踏んだり、蹴ったり、愛したり【13話】感想
今回のエピソードは、本当に胸が締めつけられるような切なさに満ちていました。
風邪をひいた泰のもとに、迷うことなく駆けつける佳帆の姿からは、彼への想いの深さがひしひしと伝わってきます。
ただの心配だけではなく、「そばにいたい」「放っておけない」という気持ちが溢れていて、読みながら心が温かくなると同時に、少し切なくなりました。
それなのに、泰は素直に甘えることができず、「帰れよ」と冷たく言い放ちます。
弱っている自分を見られるのが恥ずかしいのか、それとも佳帆への想いがうまくコントロールできないのか・・・。
病人らしくしていればいいのに、妙に意地を張って強がってしまう泰の不器用さが、逆に彼の本音を感じさせて、心を揺さぶられました。
「病人相手だからって油断してるだろ」「加瀬のところに行けよ」
どれも優しさとは程遠い言葉ばかりなのに、その裏にはきっと、嫉妬や不安、そして自信のなさが隠れているのだと思います。
佳帆の気持ちが加瀬に傾いているんじゃないかという不安と、だからこそ自分が手放さなければいけないという思い込み。
泰のそんな脆さと葛藤がにじみ出ていて、読んでいて思わず胸が締めつけられました。
そして佳帆もまた、泰の態度に戸惑いながらも、自分の気持ちとしっかり向き合います。
「どうして加瀬の話になるの?」
その問いの先に気づいたのは、「私は泰と一緒にいたいんだ」という本当の気持ち。
この“気づき”の瞬間が、すごく静かで、でも深くて・・・。
ようやく言葉になった想いに、心が熱くなりました。
帰ろうとした佳帆の手を、泰が寝ていたベッドからつかみ、「行くな」と引き留める。
そのたったひと言に、泰の本心がすべて込められていたように思います。
素直に「いてほしい」と言えない彼が、無意識のうちに漏らしたようなその言葉。
とても切なくて、でもすごく愛おしくて、涙がこぼれそうになりました。
今回は、ふたりのすれ違いと本音が交差する、感情の波が大きく押し寄せる回だったと思います。
この“引き留める手”を、佳帆がどう受け止めるのか。
次回の展開が楽しみで仕方ありません。
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