マンガ「結界師の一輪華」26話のネタバレ感想です。
一瀬の実家にやってきた華。両親は華が一ノ宮から追い出されたのだと思い込みますが、華は両親に最後の挨拶をしにやってきたのです。そこに現れた葉月は・・・。

華はなにしに実家へ・・・?
結界師の一輪華【26話】ネタバレあらすじ
葉月は一ノ宮本家で暮らし始め、初めは緊張していたものの、朔や望、式神たちの温かい対応に少しずつ心を開いていきました。
特にクラスメイトの望の存在は心の支えとなりましたが、望は逆に葉月に対してぎこちない態度を取り、華はその変化に気づきます。
一方、一瀬家では葉月を取り戻そうと両親が計画を立てており、ちょうどそのとき、長男の柳が帰宅しました。
柳は最年少で”瑠璃色”の位を持ち、朔からの信頼も厚い存在です。
父は柳に葉月を連れ戻すよう命じますが、柳は冷静に正論を述べて拒否をしました。
逆上する父に対し、柳は華たちに「手を出すな」と強く釘を刺し、父はその気迫に押されます。
場面は変わり、ある山では術者の最高位”五色”への昇級試験が行われており、三光楼家の御曹司・雪笹が試験に挑んでいますが・・・。
結界師の一輪華【26話】感想
第26話は、静かで温かなやりとりの中に、それぞれの心の揺れが繊細に描かれた回でした。
とくに印象的だったのは、葉月の少しずつほどけていく表情と、それを見守る人たちのささやかな優しさです。
一ノ宮本家に来たばかりで緊張していた葉月でしたが、望や朔、式神たちの自然な振る舞いにふれて、次第に表情がやわらいでいく様子がとても愛おしく感じました。
特にクラスメイトの望の存在は、葉月にとって安心感につながっていたように見えます。
けれどその望の態度が、どこかぎこちなくて・・・そこに強く胸を打たれました。
普段は冷静で理性的な望が、葉月に対してだけ不器用になってしまい、視線の合わせ方も、言葉選びも、どこかよそよそしいようにように感じます。

そして、その違和感に気づいた華
朔は「そっとしておいてやれ」と話します。
この望のぎこちなさは、おそらく葉月に対する恋心から来ているものなのでしょう。
好きな人にどう接すればいいのかわからず、逆に距離を取ってしまい、自分の気持ちを隠そうとして、素直になれない望。
望のそうした態度の裏には、葉月への強い関心と、まだ言葉にできない思いが確かに存在しているように見えました。
華がそれに気づいたという描写も、物語に奥行きを加えています。
一方で、一瀬家では父が葉月を取り戻そうと画策していたところに、長男の柳が帰宅。
父は柳に命じて葉月を連れ戻そうとしますが、柳は冷静に正論を返し、「邪魔をするな」という柳の一言には、これまで何もできなかった自分の悔いと、今こそ守りたいという強い決意が込められていて、胸に刺さりました。
彼の言葉に父が何も言えなくなった描写には、柳の『本当の強さ』が表れていたと思います。
そして終盤では、新たな術者雪笹の登場で、物語が大きく動きそうな気配が漂ってきます。
けれど今回の主役はやはり、人と人との想いの距離。
好きという気持ち、守りたいという想い、信じたいという願い――そのどれもが、静かに確かに描かれた、心に残る回でした。
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