マンガ「踏んだり、蹴ったり、愛したり」7話のネタバレ感想です。
会社の飲み会に参加して佳帆は、定期券を忘れてしまい、加瀬が追いかけて届けにきてくれることになりました。佳帆が男に絡まれているのを見つけて声をかけますが・・・。

泰と加瀬がついに初対面・・・。
踏んだり、蹴ったり、愛したり【7話】ネタバレあらすじ
ある日、佳帆が誰かと一緒にいるところを見かけた加瀬は、ナンパされていると勘違いして声をかけます。
しかし、その相手は泰でした。
その場は少し気まずい雰囲気のまま終わりますが、数日後、佳帆が行きつけのバーに立ち寄ると、顔を腫らした泰が現れます。
どうやら「人の女に手を出すな」と誰かに殴られたとのこと。
話題は自然と加瀬のことに。
泰は「あいつ、お前に気があるよな。絶対手出しさせないって顔してた」と言いました。
佳帆は「親切な人だから、心配してくれただけだと思う」と否定します。
泰は「もし告られたら、言ってみてよ」と言いながら、佳帆が「何を?」と聞いた瞬間、「お手つき済みだけど」と冗談まじりに言いながらキスをしてきて・・・。
踏んだり、蹴ったり、愛したり【7話】感想
今回のエピソードは、嫉妬・独占欲・揺れる気持ちが交差する、まさに感情の波が押し寄せてくるような展開でした。
読んでいて、佳帆をめぐる泰と加瀬の微妙な距離感や、佳帆自身がまだ明確にどちらかを選びきれていない“曖昧さ”に、切なさと苦しさが重なり、胸がぎゅっと締め付けられるような思いになります。
冒頭、佳帆と泰が一緒にいるところに偶然出くわした加瀬。
ナンパと勘違いして声をかける彼の行動は、まさに佳帆への気持ちが溢れ出てしまった瞬間なんだと思います。
表面上は冷静を装っていても、心の中では「彼女を誰かに取られたくない」と思っている、その不安と焦りが一気ににじみ出た場面でした。
でも、それはまだ告白すらできていない関係だからこその苦しさでもあって、切なくてどうしようもない。
そして、その後の泰。
バーに現れた彼の顔には傷があって、どうやら「人の女に手を出すな」と殴られたらしい。
泰はいつもぶっきらぼうで、素直じゃないけれど、その分、言葉の端々に本音が滲んでいて。
「あいつ、お前に気があるよな」
そんなふうに口にする時点で、もう彼の中では“佳帆は自分のもの”という意識が強くあるのが伝わってきます。
佳帆はというと、「親切な人だから心配してくれただけ」と加瀬の気持ちにまだ気づいていない様子で・・・。
その曖昧さが、泰をさらに不安にさせているのかもしれません。
そしてキスシーン。
「お手つき済みだけど」なんて、その言葉の軽さと、内側に隠された本気の温度差に、読者の気持ちも揺さぶられます。
ふいに距離を詰めてきて、口より先に唇で想いを伝える。
そんな強引さがあるのに、どこか切なさが漂っていて――それがエロさに変わるのが、泰のすごいところですよね。
冗談めかした言い方の裏にあるのは、
本気で彼女を失いたくないという切実な想い。けれど、そう言えば言うほど、佳帆の心は逆に遠ざかってしまうかもしれない。
泰のその危うさが、この作品の魅力であり、読む者の心をかき乱す理由でもあるのだと思います。
三人の気持ちがどんどん深く、重たく、すれ違いながら絡まり始めている今、誰が傷つき、誰が笑うのか――それを見届けるのが本当に怖くて、でもやめられません。
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