マンガ「踏んだり、蹴ったり、愛したり」11話のネタバレ感想です。
佳帆は泰にクラブに誘われ一緒についていくことに。そんな時、泰が佳帆のピアスが外れているのに気が付き、触れて来ようとしましたが・・・。

泰に違和感を感じる佳帆だが・・・。
踏んだり、蹴ったり、愛したり【11話】ネタバレあらすじ
佳帆は最近、泰が“私にしか分からない距離感”で自分を避けていると感じていました。
いつものバーでは一見いつも通りに会話を交わしているものの、佳帆にふと触れようとした瞬間、泰はわずかに身を引くようにして接触を避けます。
会社では同僚たちが恋バナで盛り上がる中、自然と泰の顔が頭に浮かび、「私はあの人のことを、どう思っているのだろう」と自問する佳帆。
そのままの想いを整理できないまま、2週間ぶりに泰がいる整体を訪れます。
そこでも泰はあくまで“いつも通り”を装いながら接し、笑顔も会話も変わりない様子で、「やっぱりいつも通りだ」と感じる佳帆。
しかし、佳帆がふと彼に触れようとすると、またもやさりげなく距離を置くようなしぐさをしてきて・・・。
踏んだり、蹴ったり、愛したり【11話】感想
今回のエピソードは、言葉では語られない“距離”が心に深く刺さるような切なさに満ちていて、読み終えた後もしばらく余韻から抜け出せませんでした。
佳帆の「私にしか分からない距離感で避けられている」という感覚。
それはきっと、誰かを本気で好きになったことがある人なら、一度は味わったことのある痛みではないでしょうか。
泰は、表面上は変わらない態度を取り続けています。
会話もするし、笑顔もある。でも、触れようとした瞬間、ほんのわずかに身体を引く――
それだけで「私だけがまだ想っているのかもしれない」と、勝手に不安が膨らんでしまう。
その微妙な距離に気づくのは、自分だけ。だから余計に孤独で、切なくて、苦しくて・・・。
佳帆の胸の内が、まるで自分のことのように響いてきて、読んでいて何度も息が詰まりそうになりました。
2週間ぶりに整体へ向かう佳帆。やっぱり“いつも通り”を装う泰。
まるで何もなかったかのように、平然とふるまうその態度に、佳帆はまた胸を締めつけられます。
そして再び、触れようとしたその一瞬――泰はまた、さりげなく避ける。
ほんの数センチの距離なのに、そこには深くて重い“心の壁”があるように感じられて、
佳帆がどれほど傷ついたかを思うと、こちらまで涙がこぼれそうになりました。
「なんで避けるの?」と聞けたら、どれだけ楽か、でも、それを聞いた瞬間に壊れてしまいそうな空気がある。
だからこそ何も言えず、ただ“また避けられた”という事実だけが残っていく・・・。
このもどかしさ、やりきれなさ、不安、そしてほんの少しの期待――
それらすべてが佳帆の中で渦を巻いていて、本当に胸が締めつけられる回でした。
恋って、うまくいきそうなときよりも、こうやって“うまくいかない予感”に心が支配されてしまうときのほうが、苦しくて、でも真剣になれます。
だからこそ、佳帆の感情の揺れは、私たち読者の心にも深く刺さりますね。
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