マンガ「踏んだり、蹴ったり、愛したり」19話のネタバレ感想です。
加瀬から気持ちを打ち明けられた佳帆は、その真剣な告白に一瞬心が揺れながらも、最終的には断る道を選びます。佳帆は泰のもとへ訪れますが・・・。

二人の距離感に変化が・・・?
踏んだり、蹴ったり、愛したり【19話】ネタバレあらすじ
いい雰囲気のまま、行きつけのバーに入ってくる佳帆と泰。
二人の親しげな様子に、バーテンダーの洋介は思わず「付き合ってるの?」と探りを入れます。
それとなく言質を取ろうとするも、佳帆は「違うよ」と即答。
洋介は肩透かしをくらいつつも、二人の間にただならぬ空気を感じ取ります。
その帰り道、夜の街を並んで歩く佳帆と泰。
ふと立ち止まった泰は、自然な流れのように佳帆にキスをします。
“恋人ではない”という曖昧な関係が、またしても心を揺らし──。
踏んだり、蹴ったり、愛したり【19話】感想
今回のエピソードは、これまで以上に“ふたりの曖昧さ”が浮き彫りになった回だったように思います。
バーに入ってくる佳帆と泰の姿は、傍から見れば完全にカップル。
洋介が「付き合ってるの?」と聞きたくなる気持ち、すごくよく分かります。
ふたりの空気感って、言葉じゃない何かがちゃんとあるんですよね。
それでも、佳帆は「違う」と即答してしまう。
照れ隠しのようにも、逃げのようにも聞こえるその一言に、胸がぎゅっとなりました。
本当は少し期待しているはずなのに、あえて線を引こうとする。
そうしないと、自分の気持ちが壊れてしまいそうだから。そんな不器用さがとても人間らしくて、切なかったです。
そして帰り道、泰が不意にキスをしてくるシーン。
この流れがすごく自然で、ドキッとしつつも、どこか納得してしまうような空気がありました。
でも、ただ嬉しいだけじゃ終われないのが佳帆の複雑なところ。
恋人じゃないのにキスをする。その事実が、あとになって心をざわつかせる。関係が進んだようでいて、実は何も変わっていない。
そんな停滞感が、静かに胸にのしかかります。
泰の行動は相変わらず自由で、軽く見えるようでいて、どこか本気にも見えてしまうから、余計に厄介なんですよね。
彼の中には確かに佳帆への特別な気持ちがあるのだと思うけど、それをはっきりと伝えようとはしないのです。
だからこそ、佳帆はどうしていいか分からなくなるんだと思います。
踏み込めそうで踏み込めない、この関係のじれったさがたまらなくもどかしくて、見ているこちらまで感情を揺さぶられました。
言葉にしてしまえば楽になるのに、それができないふたり。
でも確実に惹かれ合っていて、離れられない。
そんな不安定で危ういバランスが、この作品らしい魅力だと改めて感じました。
ふたりの関係はこれからどう動いていくのでしょうか。
読めば読むほど、このふたりの結末を見届けたくなる、そんな回でした。
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