マンガ「どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます」8話のネタバレ感想です。
目覚めたアニエスは父より真実を伝えられます。部屋に訪れたリュシリュールが意を決して「私の側にいてくれ」と素直な気持ちを打ち明けます。 しかしアニエスは、「謹んで辞退させていただきます。」と彼の申し入れを断固拒否しますが・・・

アニエスの気持ちは・・・?
どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます【8話】ネタバレあらすじ
リュシリュールの「王太子妃になってほしい」という申し出を、アニエスは毅然と断ります。
これまで彼から与えられず、ただ傷つけられてきたことを冷静に伝えます。
「与えるばかりでは想いは尽きる」と語る姿には、深い決意が込められていました。
アニエスは、リュシリュールがリーリエを愛していたのだから、彼女を王太子妃にすればいいとさえ言います。
しかしリュシリュールは「もうリーリエとの関係は終わっている」と否定し、婚約を続けるつもりはないと明かしました。
それでもアニエスは、「もう傷つきたくない」と心を守るように彼の想いを拒みます。
それでも諦めきれないリュシリュールは、やり直す機会が欲しいと頼み込んで・・・。
どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます【8話】感想
アニエスの「想いは与えるばかりでは尽きてしまう」という言葉が、深く心に刺さりました。
これまでリュシリュールに尽くし、何度も傷つけられ、信じた末に裏切られてきた彼女だからこそ、そう言い切る重みがあります。
「どれほど愛していても、報われなければ心はすり減っていく」
アニエスのその強さと悲しみが、読んでいて胸を打ちました。
リュシリュールの「王太子妃になってくれ」という言葉は、遅すぎた誠実さなのかもしれません。
かつての彼からは想像もできないような素直な告白。
それでもアニエスは冷静です。
「愛しているのはリーリエなのでしょう」と言う彼女の言葉には、諦めと決意が混ざっていました。
それに対し、「リーリエとの関係は終わっている」「婚約は続けない」ときっぱり否定するリュシリュールの言葉からは、ようやく見えてきた彼自身の本心が感じられます。
けれども、遅れて届いた真意が、アニエスにとってはまた傷になるかもしれない。
だからこそ彼女は「もう傷つきたくない」と拒むのです。
アニエスの拒絶は、未練からでも憎しみからでもなく、自分を守るためのごく自然な反応。
だからこそ、その強さに感情移入せずにはいられません。
一方で、諦めきれないリュシリュールが「やり直す機会をくれ」と懇願する姿は、これまでの彼からは想像できないほど人間らしく、必死でした。
ようやく手にしかけた想いを、何としてでも繋ぎとめたい――そんな彼の心が伝わってきます。
傷ついた者同士が、再び心を通わせるにはあまりにも深い溝ができてしまったのです。
それでも、このやりとりこそが、二人にとって本当の「始まり」なのかもしれない――そう思わせてくれる展開でした。
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