マンガ「どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます」2話のネタバレ感想です。
アニエスはリュシリュールから婚約破棄を言い渡される。
その隣にはリーリエの姿。アニエスは隣町に身を寄せるが・・・

リュシリュールがアニエス探すワケとは・・?
どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます【2話】ネタバレあらすじ
アニエスは、長年思い続けてきた婚約者・リュシリュールから婚約破棄を言い渡されます。
ですがその少し前、アニエスは父と王家の間で交わされた密談を偶然耳にしてしまっていました。
そこでは、父の政敵の娘・リーリエが新たな王太子妃として迎えられる話が進められていたのです。
すべてを失ったアニエスは絶望の中で一つの策を講じました。
それは王太子との子を身篭った可能性がある状態で隣国に入国したのです。
王家が隣国の干渉を避けたいと考える以上、自分の存在は交渉のカードになる――そう読んだのでした。
それから3ヶ月、王太子側に動きはなく、アニエスは焦燥に駆られますが、気分転換に変装して街へ出ます。
そこで偶然、リュシリュールに見つかり、ついに捕らえられてしまい・・・。
どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます【2話】感想
物語の冒頭から引き込まれたのは、アニエスの静かな絶望と覚悟でした。
一途に想い続けてきたリュシリュールから婚約破棄を言い渡されるというだけでも衝撃的なのに、その裏に政略や権力闘争が絡んでいたと知ったとき、彼女の胸中を思うと切なくてたまりません。
ましてや、愛されるどころか、父の政敵の娘が新たな王太子妃になると聞いた瞬間の絶望。
その痛みが静かに、でも確実に伝わってきました。
けれど、アニエスはただ涙に暮れるだけのヒロインではありません。
彼女は自分の立場と周囲の状況を冷静に見極め、「王太子の子を身ごもったかもしれない状態」で隣国に入国するという、極めて賢く大胆な一手を打ちます。
この展開は予想外で、ただの恋愛ドラマに終わらない深みを感じました。
自らを交渉の駒として差し出すのではなく、誇りを守るために“使う”。
そんなアニエスの強さに、思わず惚れ直しました。
しかし、時間が経っても王家から何の動きもないまま、アニエスは不安と焦燥に駆られます。
変装して街に出たところで、まさかのリュシリュールとの再会。
しかも彼は、彼女を「連れ戻す」ために動いていたのです。
あれほど冷たく、婚約破棄までした彼が、なぜ今さら・・・?という疑問が強く残る回となりました。
この“謎”の存在が物語に大きな緊張感を与えていて、一気にページをめくる手が止まりません。
アニエスはただ愛を求めるだけの存在ではなく、自分の誇りとお家を守るために動く女性です。
その芯の強さと、状況に押しつぶされそうになりながらも前に進む姿がとても魅力的でした。
そしてリュシリュールの本心がどこにあるのか、何を隠しているのか――それを知る日が来るのか、続きが気になって仕方ありません。
誤解と策謀、すれ違いのなかで芽生え直すかもしれない恋。
切なさと強さを兼ね備えたこの作品は、ただの逆転劇にとどまらない、心に残る物語です。
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